建設現場では無くてはならない重機ですが、使用する際は、細心の注意を払う必要があります。
今回は、建設現場において事故を未然に防ぐための重機に関する安全対策について解説いたします。
老朽化した重機の危険性について
令和2年度、工事事故は448件おきており、なかでも重機による事故は41件です。
主にヒューマンエラーが多いですが、老朽化が原因の事故も多数確認できます。
今回は実際にあった重機の老朽化や破損による事故と、今からできる安全対策を紹介します。
重機の破損や老朽化が関係する事故
重機による事故にはさまざまな原因があります。
ここでは、重機の破損によって起きた実際の事故を紹介します。
平成23年2月21日の 大阪府内でおきた事故では、クレーンの腕(ブーム)が破断しました。
倒壊したブームにより隣地内の自動車破損および植栽と外構の一部破損等の被害が出ました。
上記の事故はブーム過巻停止装置が正常に作動せず、オペレーターが気づかなかったためブームが後方に倒壊したものと考えられます。
平成23年6月6 日愛知県では杭抜き重機の解体作業中に、ケーシングを吊っているワイヤーが切れ隣の駐車場に倒れるという事故がありました。
適切なワイヤーを使用していなかったことが原因であると考えられ、また玉掛け位置も悪く、ケーシングの角部分でワイヤーを傷めたことも原因だとされます。
また令和2年度には重機事故(クレーン以外)が令和1年の18件から30件に増加しており、クレーン関係の事故も5件から10件に増加しています。
重機の安全対策を見直すべきタイミングが訪れつつあるのです。
今から出来る安全対策とは?
安全対策としては主にヒューマンエラーと重機の扱いが大切になります。
今からできる重機の安全対策を確認しましょう。
重機事故に対するヒューマンエラー対策
厚生労働省の推進する安全対策では、下記の4点が挙げられています。
・人が間違えないように人を訓練する
・人が間違えにくい仕組み・やり方にする
・人が間違えてもすぐに発見できるようにする
・人が間違えてもその影響を少なくなるようにする
ヒューマンエラーに対する安全対策としては、作業手順書の再確認や作業員等への適切な指示伝達、安全教育の再徹底等が有効です。
重機事故に対しては、重機事故のほぼ半数を占める「バックホウ」作業の対策を重点的に行う必要があります。
そのため安全の、「見える聞こえる化」を推進し、作業員への注意喚起やICT技術による接触防止システムなどの導入も求められます。
また、旋回時に加えて前進や後進時の接触防止対策も重要です。
立入禁止区域をバリケードで囲っていても、安全軽視の気持ちがあったり省略行動があったりすると、バリケード内に立ちいってしまいます。
まずは監視員を設置して立ち入らせない徹底が必要です。
立入禁止措置が実質的に困難な場合は、合図誘導者の配置を徹底しましょう。
作業員と重機オペレーターのコミュニケーション、主に声掛けは1番重要です。
重機事故に対する機械メンテナンスの重要性
作業道具や重機は、メンテナンスが大切です。
メンテナンスの時間を確保できず、メンテナンスを怠ると、作業道具や重機の老朽化が通常よりも早まります。
安全が保証されていない老朽化した道具・重機を使うことで、事故が起きる可能性があり危険です。
安全に作業するためにも、作業はもちろんメンテナンスにもしっかり時間をかけましょう。
老朽化した重機は買い換え資金へ
重機が使える年数は使用頻度や使い方が大きく影響するため、具体的にいつまでとは言えません。
一般的に、建設業で使うブルドーザーの寿命は、3,000~4,000時間が目安です。
この使用時間は、「アワーメーター」と呼ばれる稼働時間を計測しているメーターでわかります。
また、製品によって耐久度も変わることをご存知でしょうか?
たとえばユンボで、標準的な使用を想定した場合、耐えうる期間は5年程度です。
ただし、5年経過すれば直ちに使えなくなるというわけではありません。
定期的なメンテナンスなどによって寿命は延びるので、ご安心ください。
もちろん、購入から5年以上経過しているユンボを使って工事をしている建設会社は多数存在します。
修理や部品交換などが必要になる時期が5年なので、買い替えを検討する1つの目安にしましょう。
老朽化した重機の買い換えは無限堂へ!
今回は、事故を未然に防ぐための重機に関する安全対策についてご紹介しました。
建設現場でできる安全対策として、重機の定期的なメンテナンスや作業員の声かけ、ヒューマンエラーを無くすことが重要です。
また、老朽化した重機を使用し続けることは、事故の原因につながることもあります。
古い重機は買取に出して、買い替えを検討してはどうでしょうか。
無限堂では古い重機の高価買取もしています。
買い換えをご検討の方はぜひ無限堂にご相談ください。
ぜひこちらの記事も併せてご覧ください。
高価買取につながる!?重機の買取業者選びのポイントとは?